表紙のイラストと、『共感スイッチ』という言葉に惹かれて、本を手にした。このポップな感じは何かいいと、自分のアンテナが言ってるから、迷わず手にした。
筆者について
筆者の浜崎慎治さんは、フリーランスのCMディレクター。au/KDDI「au三太郎」「ヒノノニトン」など印象に残るCMの作り手。鳥取県出身。
15秒、または30秒という短い時間に視聴者に印象に残るものをCMとして「伝える」ことが仕事だ。
こんな人にオススメ
著者はCMディレクターだが、決してCM業界の人だけをターゲットにした本ではない。むしろ、ターゲットは非常に幅広い。「共感」という言葉に惹かれた人は、読んでほしい。
- 「伝え方」に悩んでいる人
- 「共感」されるようになりたい人
- 「ファンメイク」したい人
共感スイッチとは何か
「共感」が生まれると、さまざまな感情が動きます。
はじめに そして見つけた「共感スイッチ」より
親しみや愛着、涙がこぼれるような感動、つい笑ってしまうおもしろさ。「共感」が相手の心に何かを残す突破口を開いてくれて、よりよく「伝わる」土台ができます。
その「共感」という入り口を開くための鍵を、この本では「共感スイッチ」と呼ぶことにします。
相手の共感スイッチを押す
↓
相手の懐に入り込める
↓
コミニュケーションが円滑になる
↓
「伝わる」
なるほどと共感しました。
8種類の共感スイッチ
- 1 おもしろスイッチ インパクト
- 2 鳥取スイッチ ベタ
- 3 次男スイッチ バランス
- 4 国立大スイッチ 共通理解
- 5 教室スイッチ 記号
- 6 朝ドラスイッチ 反復
- 7 父親スイッチ 信頼
- 8 自分スイッチ 軸
共感スイッチの特徴で8つに分かれている。
「なんだろう?」と思わせるスイッチ名が面白いと思ったので、敢えて1~7は、どういうものか書かずにおく。是非、自分で読んでほしい。
この「なんだろう」と思わせるところが、読みたくなるツボで、構成の妙だと思う。
自分スイッチについて考える
「自分スイッチ」を紹介します。
自分スイッチ できるかぎり「自分」
といっても、このスイッチはこれまでのものとやや異なり、相手との関係や社会の事象から見つけるのではなく、あくまで自分の内面から探し出し、そして押すことになります。
なかなか目立たない存在ですが、一度見つけることができれば、その後のコミュニケーションにおいて極めて大きな価値を生んでくれる。それが「自分スイッチ」です。
これは、自分の強みを知るということだと思う。自分の強みを知り、それをコミュニケーションに活かすということだ。筆者は、まだ何も達成していない人にも、根拠のない自信があり、それがいいのだと言う。
とても心強いメッセージだと感じた。
自分が「面白い」と思うことを選べば後悔しないという考えも、筆者より年齢のいった私にも、共感・納得のできるものだ。
まとめ
「共感スイッチ」は短時間で読める本である。私の場合、付箋を貼りながら全て読んで1時間ほど。
非常に読みやすく、理解しやすい、共感しやすい本であった。1つの文章が短く、文章のリズムがいい。
「理解できる」が、共感の第一歩だと、本自体が教えてくれた。